豊和化成では、従来の人の手に頼った生産工程を見直し、人の働きがいと生産性を最大にする「スマートファクトリー」を目指した取り組みを推進しています。設備の状態監視や、自社で考案した自動化設備の導入で人の気づかいと手がけをなくし、人と設備が共存しながら、工程での品質の信頼性向上と生産性向上を実現しています。
従来はセンターレジスタとリアレジスタをそれぞれ専用の工程で生産していましたが、同じ設備で行えるように変更。一部に汎用性を持たせて両方に対応できる仕様にすることで、半分のスペースでの生産を可能にしました。
空気を流すレジスタは、「気密性」が重要です。そのため、レジスタには気密性を保つためにウレタンシールが巻かれます。以前はこのシールを人の手で巻いていましたが、現在はさまざまな方式を用いて自動で巻き付けています。
従来は、人の手によってごく小さな部品をピンセットで掴み、向きを揃えて組付け(挿入)していた作業を、豊和独自の工夫により、自動で向きを揃え、自動で挿入できる仕組みに。熟練作業を必要としない自動化を実現しました。
6台の成形機がそれぞれ自動で成形品を箱詰めし、成形品の入った箱と空箱を入れ替えて搬出する一連の成形工程について、1つのトラバーサー(移動装置)を用いた完全自動化を実現しました。
レジスタには多くのシールが貼り付けられますが、シールにはすべてに離型紙が付いており、後処理が煩雑になっていました。そこで、貼り付けた後に不要となった離型紙を無動力で自動に巻き取るからくりを開発。後処理が格段に改善されました。
製品の形状や特性などに応じて平置き・スピンドルによる塗装を使い分けています。スピンドルによる塗装工程では、回転させながらより塗着効率の高い塗装を実現しています。
製品を箱に入れる際、形状の違いに応じて製品の向きを人の手で変える必要がありましたが、自社でロボットの動きを作り込むことで、既存の設備を活かしながら自動投入できる仕組みを構築しました。
トラバーサーコンベアと並ぶ自動化の本命。6台の成形機の箱替え搬出を、2台のからくりAGVにより自動化。AGVの推進力を使うことで、無動力のからくりで箱の入れ替えを行っています。